2020年5月16日

榊(さかき)について

こんにちは、富山市の葬祭ホール、メモワールしらゆりの高崎です。

今回は、先日のブログ「葬儀と樒(しきみ)」でも触れていた「榊(さかき)」についてのお話です。

秋になっても葉が落ちず、一年中緑色の葉をつけている常緑樹。常緑樹は古来より神事では欠かせない植物で、古くは古事記や日本書紀などにもその記載があります。

名前の由来も、神事に使われていたことから、神と人の境にある木→境木→「さかき」となった説。
また、一年中緑の葉をつけることから、栄える木→栄木→「さかき」となった説などがあります。
漢字では木偏に神と書きますが、これは日本で作られた漢字で、そのまま『神事で使う木」という意味です。

元々は特定の植物を指した名称ではなく、神事に使っていた常緑樹をそう呼んでいたのが、のちに固有の植物の名前となったそうです。
ですので、同じ「榊」と言っても地域によって異なり、「榊」だと思っていたものがそうではなかった、という現象が起きるのです。
ツバキや楠、中には杉を「榊」と呼んでいた所もあるそうです。
そういった事情から、現在榊と呼ばれている植物を「本榊(ほんさかき)」や「真榊(まさかき)」などと言うようになりました。

榊は比較的暖かい地域で自生するそうで、西日本では榊を使い、東日本では同じツバキ科の常緑樹であるヒサカキを使うことが多いようです。
葉の縁が滑らかなのが榊で、ギザギザしているのがヒサカキという違いがあります。
先ほど触れたように、元々どちらが本物というわけでもないようですので、手に入りやすい方で結構です。

メモワールしらゆり
セレモニーアドバイザー 高崎 顕一郎

2020年5月11日

引出物の中の砂糖について

satounituite.pngこんにちは、メモワールしらゆりの杉田です。

ご葬儀やご法要でのお供え物、または引出物の中に「砂糖」が入っているのを見られたことがある方は多くいらっしゃると思います。
メモワールしらゆりでも式場祭壇には落雁(らくがん)、ご用意させていただきます引出物セットの中には砂糖が入っています。
なぜ、砂糖が入っているかご存知でしょうか。

引出物に砂糖を入れる理由の1つ目は「消えもの」が良いとされているからです。
消えものとは、食べてなくなるもの、または使うことによってなくなるものを指して、悲しみをあとに残さないという気遣いからきている慣例で、すぐに使わない場合でも保管することができるものが多いです。

理由の2つ目は、白い砂糖はその昔、なかなか手に入らない高級品だったからです。
また、砂糖の白色は人が亡くなられた後に着る白装束を表し、純粋な魂で旅立つという意味をもっているそうです。
最近では、簡単に手に入るがゆえに、「砂糖は重たいから...」と避けられる方もおられますが、元来の習わしを大切に砂糖をお使いになられますことをオススメいたします。

メモワールしらゆり
セレモニーアドバイザー 杉田 高央

2020年5月10日

印象的なご葬儀

innshoutekinagosougi.pngこんにちは、富山市の葬祭ホール、メモワールしらゆりの高崎です。

先日、家族葬を担当させていただいた時のことです。
喪主様は故人の旦那様でした。
とにかく普通に、シンプルに、という喪主様で、打ち合わせもほとんど必要ないくらいに問題無く進んでいきました。

そんな喪主様ですが、1つだけこだわりがありました。
それはお棺を花で埋め尽くしてあげたい、というものでした。

メモワールしらゆりではご出棺の際、お棺の蓋を開け、ご親戚の方にお顔の周りにお花を入れていただいています。
それをお顔の周りだけでなく、足元まで全てお花を入れてあげたいというのです。お花が大好きな奥様だったそうです。

通常のお花入れの数倍のお花を用意し、お供物の生花や祭壇の花も全てお棺に入れていただきました。
お棺の布団が見えなくなるくらいのたくさんのお花。
最後にお棺を閉じる際、喪主様がひと言
『良かったな』
とつぶやいておられたのが大変印象的でした。

メモワールしらゆりがオープンしてからもうすぐ14年。
ここ水橋を含む富山市、そして近隣の滑川市や上市町・舟橋村を中心に1,400件近くのご葬儀をお手伝いさせていただきましたが、1つとして同じ葬儀はございませんでした。
これからもお客様のお気持ちを第一に努めてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

来館されての事前相談や電話やメールでのお問い合わせなど随時承っております。お気軽にご相談下さい。

メモワールしらゆり
セレモニーアドバイザー 高崎 顕一郎